前回、山梨県の西山温泉『慶雲館』に行ったことを書きましたが、今日は途中に寄った甲斐善光寺のご紹介をします。
前回の記事はこちらです。↓↓↓
我が家の旅行
我が家では、家族旅行をする時には、予約や観光プランを主人が担当(?)しています。
旅行の数週間前には、小学校の時の『修学旅行のしおり』のような紙が配られます。
その中には、出発してから、どういうルートで宿泊先に行き、途中どこで観光し、食事をするかなどなどが記載されています。
その他、現地での注意事項や、持って行った方がよいものなどが加わり、1週間くらいの旅行の場合、まさに『修学旅行のしおり』状態なのです。
そして、内容に異議がある場合、1週間前までに申し出をすると、変更も可能になるのです。
私や娘たちは計画性はないし、いい加減で人任せなので、主人が予定を立ててくれるのはありがたいのですが、たまに、分刻みスケジュールで急かされて、もっとダラーっと過ごしたっていいじゃんと思うこともあるのです。
娘たちも中学生くらいになってからは「自由行動なら行ってもいいよ」と言って、抵抗していますけどね。
今回は1泊旅行だったので、冊子はなく、LINEで簡単なスケジュールが送られてきました。
1日目に『甲斐善光寺』と記載されているのを見て、え、善光寺って長野県にあるんじゃないの?と思ったのですが、甲斐善光寺は信州善行寺との関係も深く、重要文化財をはじめとする文化財の宝庫でもあると知り興味を持ちました。
かなり前置きが長くなってしまいましたが、ここからは、甲斐善光寺のご紹介です。
甲斐善光寺
甲斐善光寺は、武田信玄公が、川中島の合戦の時に、信濃善光寺の消失を恐れ、元禄元年(1558年)に御本尊善光寺如来像をはじめ、諸仏寺宝類を奉還したことに始まったそうです。
武田氏滅亡後、御本尊は織田、徳川、豊臣氏を転々とした後、慶長3年(1598年)信州に帰座されたため、甲府では新たに前立仏(※1)をご本尊と定め現在に至っているということです。
(※1)前立仏(まえだちぶつ)・・・平常公開されない秘仏の厨子の前に身代りとして安置され仏像。(出典元:weblio辞書)
甲斐善光寺 山門(重要文化財)
現在の金堂・山門は、寛政8年(1798年)に再建されたもので、武田信玄公が建立した七堂伽藍は宝暦4年(1754年)門前の失火により、焼失してしまったそうです。
重厚感あふれる立派な山門で、圧倒されます。
重層の楼門で、桁行16.88m、梁行6.75m、屋根幅22.9m、棟高15m。和様と唐様を折衷した本格的な大建造物で、棟札も重要文化財附として指定されています。
山門を入って金堂にまでの参道の両側には立派な松の木があります。
この松の形が凄い!
手水舎です。
大池には鯉が泳いでいました。
甲斐善光寺 金堂(重要文化財)
ちょっと写真がイマイチなのですが、この金堂は撞木造(屋根がT字型になっている)とよばれる形式で建てられ、総高27m、総奥行49m、建坪310.8坪と、東日本最大級の木造建築だということです。
拝観料を納めると、金堂の中を見学することが出来ます。
日本一の鳴き龍
入ってすぐのところの天井に巨大な龍が2頭描かれています。
その下で手をたたくとビリビリビリと多重反響現象による共鳴がおこる、鳴き龍です。
廊下の部分のみ吊り天井になっているためだそうです。
お戒壇廻り
金堂の下には「心」の字をかたどるお戒壇廻りがあります。
9段の階段を下りていくと、真っ暗で何も見えません。
左手で壁に触れながら進んで行くのですが、ちょうど御本尊様の足下に極楽の錠前があり、その鍵に触れた人は御本尊様とご縁を結ぶことが出来、75日寿命が延びるということでした。
この旅行には母も一緒に行ったのですが、母は、いつもは階段があると膝が痛いので「私は待っているからいいよ」というのですが、なぜか、この御戒壇廻りには、次女に支えてもらいながら一緒に降りてきました。
主人が先に進んで行き、次に私が続いたのですが、二人とも鍵に触れずに通過してしまったらしく、後方で、「あら、何かあるわよ」と最初に鍵に触れたのは母でした。
母が御本尊様と御縁を結んで、病気もよくなり寿命が延びますように、と祈るとともに、なんだか嬉しくほっとした気持ちになりました。
もちろん、主人も私も暗闇の中をバックして、しっかり鍵に触れてきましたよ。
この日、甲府は気温が38度くらいだったのですが、御戒壇廻りを終えて戻ってきた時は汗ぐっしょりでした。
御本尊善光寺如来像(御開帳仏・重要文化財)
御本尊の阿弥陀三尊像は、建久6年(1195年)信濃善光寺の前立仏として造立されたもので、文化史的にも大変貴重な存在です。
この御本尊は、一光三尊式善行寺如来像の中では、在銘最古、かつ例外的に大きな等身像(140㎝超)として知られています。
平成9年に80年ぶりの御開帳が行われ、以後数え年で7年ごとに御開帳を行っているということです。
丑年と未年ということなので、次は2021年ということでしょうか。
拝観料・拝観時間
●拝観料
大人 500円
小学生 250円
●拝観受付時間
午前9時~午後4時30分
御開帳期間中
午前8時~午後5時
甲斐善光寺アクセス
〇車を利用
中央自動車道・一宮御坂 I・Cより20分
中央自動車道・甲府南 I・Cより25分
中央自動車道・甲府昭和 I・Cより20分
駐車場:普通乗用車30台
〇電車を利用
JR中央線・甲府駅よりタクシー12分
JR中央線・酒折駅より徒歩15分
JR身延線・善光寺より徒歩7分
以上の出典元は甲斐善光寺のパンフレットです。
まとめ
善光寺というと長野県のお寺が有名ですが、甲斐善光寺にも重要文化財などの文化財が多数あり、文化的に重要なお寺です。
私たちが行った日は、拝観者も少なく、ゆっくりと見学できました。
日本一の鳴き龍を鳴かせてみたり、御戒壇廻りで御本尊様と御縁を結ぶことができ、拝観した後は、なんだか心がすっきりしました。
山梨県の観光の際には、是非甲斐善光寺もルートに入れてみて下さい。
本日もお読み頂きありがとうございました。